
引用:白toytoy
皆さんは横浜にある「動くガンダム」はもう見に行きましたか?
私は見に行きました、映像や写真では伝わり切れない迫力がそこにありました!
そんな動くガンダムがメンテナンスを行っていたようで、
Twitterで話題になっていました。
【メンテナンス日報📣】
11月8日 月曜日
天気 晴れ#動くガンダム メンテナンス初日は、ハンドの点検を実施。
ハンドはGドックからではなく、高所作業車で腕の高さまであがり、掌のカバーを外して内部機構を点検します。
今回は、高所作業車上で作業するスタッフさんが実際見ている景色をご紹介‼ pic.twitter.com/ebWGyKuWlI— GUNDAM FACTORY YOKOHAMA 公式 (@gfy_official_) November 8, 2021
ガンダムのメンテナンスなんて熱いですよね!
そこで、今回はガンダムなどの巨大ロボをメンテナンスする事になった場合、
どんな事に注意するべきか、どんな資格などがいるのかなど、現実的に考えてみたいと思います。
メンテナンス項目
外装の修理
戦場で傷ついたり破損したりして帰投したモビルスーツ達、
小さな傷ならそのままだと思いますが、次の出撃に支障のでるほどでは修復が必要になりますね。

引用:ろぼ速VIP
(いや、これ自体は帰って来てない状態の絵ですがw)
横浜の動くガンダムは軽量化の事もありCFRPやFRPといったいわゆる「樹脂」で制作されているようですが、アニメの中のモビルスーツは「ガンダリウム合金」だとか「ルナチタニウム合金」などと言った空想の特殊な金属で作られていました。
金属となると「溶接」などで修復するのが一般的です。
溶接は金属によってそれぞれ資格があり溶接技術としても難易度の高い技術で、しっかりとした知識が必要になります。
- アーク溶接作業者
- ガス溶接技能者
- ステンレス鋼溶接技能者
- アルミニウム溶接技能者
- チタン溶接技能者
鋼材に特化した技能資格があります。アルミやチタンなど軽量の金属はモビルスーツに使われている金属に近いかもしれません。
これら作業者を管理する「溶接管理技術者」や「溶接作業指導者」といった資格もありました。
また、溶接の検査を行う「溶接検査技術者」と言う物もあり、これは米国関連の溶接絡み工事や製造に関する資格だそうです、連邦としては必要ですね。
ホワイトベース内の溶接作業、ここの現場責任者はどなたですかね?
作業:破損部分の修繕、外装やフレームのダメージ個所の目埋めなど
技術:溶接器具の取り扱い、適切な方法による溶接
電装系の修理
モビルスーツ内は精密機器の集まりとなっている事でしょう、センサーやカメラ、モーターなど電気が必要になりますね。
あれだけ大きな機体を動かすのでそれなりの電力が必要になってくるはずですよね、
wikiではRX-78-2「ガンダム」の出力は1,380kwもあるそうです。調べてみると、1,400kwのDCモーターというのがあり、電源は最大1,000V必要となるようです。これは確実に知識がないと危険です、接続を間違って動かないでは済まされませんからね。
- 電気施工管理技士
- 電気主任技術者
- 電気工事士
- 技術士・技術士補
- 配電制御システム検査技士
電気にかんしても「電気施工管理技士」や「電気主任技術者」という管理側の資格もあります。現場管理者はとても優秀な方ですね
作業:配線、ケーブルの取り回しなど
技術:配線を理解する知識、接続先の機能などの知識も必須
機械系の修理
機械とざっくり言ってしまうとまとまりにくくなりますが、例えば動力部や、可動部、様々な機能を持った部位など多岐に渡します、ここがメインといっても過言ではないでしょう。
動力部では、なんといっても「核融合エンジン」を使用して動いている事が特徴です。この核融合エンジンを扱うためには原子力に関する知識が必要になりますね。
- 核燃料取扱主任者
- 原子炉主任技術者
- 放射線取扱主任者
といった資格が必要のようですが、原子力を扱う時点で周りで作業は出来ないようにも思いますが、そこは切り離して考えておきますw
可動部分では、操作チェック、軸の痛みや変形が無いかなど動かす上で支障とならないように点検する事になると思われます。
余談になりますが、モビルスーツの可動方式に関して、連邦とジオンのモビルスーツでは少し考え方が異なっています。
連邦のMS:フィールドモーターシステム
各関節部を回転系のモーターなどで直節動かしそれぞれが独立していて、修理等が発生した場合はユニットごと交換する。
ジオンのMS:流体パルスシステム
各関節部を伸縮するシリンダ等で動かしそれぞれが連動していて、修理等が発生した場合はそのパーツのみを交換する。
この事により、点検方法や修理方法が異なるが、リアルで考えるとじつはどちらも利点欠点があるように思うので、両方のいいところ取りをするのが良いかと思ってます。
なので点検となった場合は動きのチェックやグリスなどをさしたりするんだと思いますが、修理となるとどちらにしろ「交換」となるのではないでしょうか。
ホワイトベース内にどれだけの在庫があったのでしょうかね。
作業:動力の点検、可動部のグリス、ネジ締めなど
技術:異常かどうかを判断出来る経験や知識
プログラム
動かすのには命令「プログラム」が必要になりますね、メンテナンスと言えど各部位が正常に機能しているかのチェックやセンサー等を交換した際にはその確認などもあります。そういった作業はアムロが担当していたんでしょうか?
プログラムに関しては資格と言うよりも技術や知識が多い事でしょう。
ガンダムSEEDでは戦闘中にキラヤマトがOSを書き換えるといったシーンがありました。
ガンダムが一体どんなプログラムで動いていたのかは分かりませんが、現代から想像をすると下記のような言語でしょうか。
- C言語
- C++
- C#
- VB.net
- Java
- Perl
- Linux
- MySQL
- Oracle
主にパソコンや機械を動かすようなプログラムで、その他にもPLCと言われる機械用のパソコンの様なユニットもあり、それらは独自のプログラムやラダーと言われる配線図ににたプログラムがあります。
いずれにせよ深い知識が必要になりそうですね。
その他
今回の横浜ガンダムでは重力下での作業のため、高い所の作業を行うのに「高所作業車」という特殊車両が必要になるようです。
【メンテナンス日報📣】
11月12日 金曜日
天気 晴れ
本日は #動くガンダム の外装・構造部材点検が実施されました。
可動部の動きを滑らかにするため、各部材にアクセスできる箇所へ高所作業車で近づき、給脂を行っています。
明日からは通常営業再開‼
展示も一部新しくなります‼お楽しみに✨ pic.twitter.com/EXgZkOI3dD— GUNDAM FACTORY YOKOHAMA 公式 (@gfy_official_) November 12, 2021
- 高所作業者(技能講習終了者)
MSは20m近くあるため、10m以上対応可能な「技能講習終了者」の方が必要となるようです。また、高所での作業は危険が伴うため、安全帯と言うのを付けます。
- フルハーネス型墜落制止用器具 使用従事者
重力下だと工具や部品の落下などにも注意を払う必要があり、自らの作業以外にも色々と気を配らないといけませんね。
まとめ
私もガンダムメンテナンスしてみたい!って思う方は多いのではないでしょうか、横浜の動くガンダムが出来た事で、こういった考えがよりリアルに感じられるようになりましたね、
私は個人的にジオンのこの方に憧れます。
「足なんて飾りですよ」宇宙空間では確かにと思いますよね、メンテナンスの事も考えれば不要な物は取り付けたくない技術者の心理がうかがえます。
将来の夢はロボットを直すお仕事がしたいです!と言う子供が出てきたら嬉しいですね。
ここまでご視聴ありがとうございました。
機動戦士ガンダムが放送された1970年代にはほかにも色々なロボットアニメがありました。あわせてお願い致します。